2020年12月18日

【情報社会の現代・小嶺忠敏】

『現代の指導者に警鐘鳴らす』
良い指導者の必要条件とは?高校サッカー界を代表する名伯の話。
サッカー史に残る“名将”小嶺忠敏は75歳となった今も同校の監督として現場に立ち続けている。
時代の変化に応じて選手と向き合ってきた一方で、人を育ていく上では何を大切にしているのか。
指導者生活53年目。子どもたち、そして指導者に伝えたいこと
人々の価値観や生活スタイルは良くも悪くも大きく変わった。
インターネットから発信された情報を精査せずにうのみにする者も少なくない。
それは生徒だけではなく、指導者も例外ではないという。
そうした子どもたち、指導者たちをいかにして導くべきなのか。
蹴って走るだけのサッカーで大久保嘉人は生まれない、その情熱は今も衰えていない。
練習にもすべて顔を出し、試合になればベンチから鋭い眼光を飛ばす。
その姿は50年前から何も変わらない。
何か問題が起これば、すぐに子どもたちのもとへ駆けつける。
「昔も今も一緒。ただ、昔からうまくいっている他人の足を引っ張る場合は多い。
子どもたちはネットで得た情報を信じてしまい、SNSに流してしまう」
そうした行動は指導者にも当てはまり、他人の足を引っ張り合う事象も少なくない。
情報だけを伝えて、特定のチームに行かせないようにする場合もあった。
そういう駆け引きをする若い指導者は増えたなと思う」
かつて小嶺監督が同様のことを味わった。
だからこそ情報のうのみにする危険性を理解している。
人を育てる作業は根気がいる。情報に流され、時には間違った方向に行く場合もあるだろう。
何が事実かを把握するべき。人の悪口を聞いても、9割以上が事実無根。
自己満足して間違った情報を伝えていくから、雪だるま式に噂が大きくなっていく。
何があっても、一生懸命やっているから人を真似したいと思える人が立派な指導者。
最近はそんな指導者が少なくなった。
それが良い先生、良い指導者、良い監督になる最低限の必要条件なのかもしれない」
有名になった人の足を引っ張って、悪いところを聞いてうのみにしてしまう。
そうやって自己満足に浸るのは二流の指導者。良い部分を真似しようと思える人は良い指導者になる。
簡単に評判が悪いとか言うのであれば、まずは具体的に何が問題かを調べないといけない。
それをしないで発言したのであれば、指導者の資格がない。
「子どもたちに合わせてやるのは今も昔も一緒。昔は悪態をつけば、
厳しく指導をしていたけど、反省しているのを見ればあめを与える。
「一生懸命聞いてくる指導者がいれば、私はなんでも教える」
指導者の中にはプライドが邪魔をし、他人のアドバイスを素直に受け入れられない場合も少なくない。
いつだって子どもありき、指導に当たる上で昔から起こり得ているのが、
指導者が自分を棚に上げて生徒と向き合うことだという。
「指導者の振る舞いは生徒たちから見られている。
生徒が練習に遅れてくると、指導者が頭に血を上らせて怒る。
だけど、普段から指導者が遅れているようだと、選手たちにばかにされてしまう。
生徒たちは『自分が遅れてくるのに、何を言っているんだろう』って思いますよね。
今でも何かあれば外に出向き、新たな知恵を入れる。
そうした積み重ねがあるからこそ、小嶺監督は今も現場に立ち続けられている。
小嶺監督は自らが態度で示し、間違った道に進もうとしていればはっきりとモノを言って
答えを玉虫色にしない。父兄にも見られていると言う
「親御さんも屁理屈を言う人が増えた。何か問題あった際、確固たる証拠を出さなければ息子をかばう。
なので、必ず証拠に基づいて事実を伝える。それでも言うのであれば、
『本当にそれでもかばいますか?どうですか』と言います。
『学校を退学になるぐらいの問題です』というのもきちんと伝えると、親御さんは静まり返ります。
そういう事象はたくさんあるけど、学校も含めて指導者は親に
何か言われるのが怖いのでしっかり言えないのかなと思います」
子どもたちの心を揺さぶるために、培ってきた引き出しをタイミングよく開けていく。
だからこそ、多くの人が信頼を寄せるのだろう。
これからもスタンスは変わらない。小嶺監督は子どもたちと向き合いながら、
次世代の指導者にバトンを渡すためにグラウンドに立ち続ける。
今年は惜しくも全国高校サッカー選手権大会・長崎県大会の決勝で敗れ、
全国大会への切符を逃した長崎総合科学大附属高校。
長崎駅から車で30分。長崎半島と島原半島に跨る橘湾が一望できる場所に長崎総科大附高があり、
そこからさらに上り坂を登っていくと大学のキャンパスが見えてくる。
そこが小嶺監督の根城だ。大学の教授を務めながら、本格的に高校サッカー部に関わり始めて早9年。
2015年に総監督から監督となり、今も寮に住み込みながら子どもたちと向き合っている。
小嶺忠敏監督は75歳となった今も長崎総科大附高の監督として現場に立ち続け、寮で寝食を共にしながら子どもたちと膝を突き合わせている。今年で指導者生活53年目。
島原商業高校や国見高校で高校サッカー選手権、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)、
国体、高円宮杯全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会
(現・高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ)で
チームを日本一に導くなど、勝ち取ったタイトルは17個を数える。
『じっちゃんの芯ねんだネ~頑張れじっちゃん』









 
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